日本初の社内報ってどうだったの?

コラム

なぜ社内報(社報)を発行するのか?
社内報のもつ役割、よく話題に出ますよね。
皆様の会社ではどんな目的のために社内報を発行されていますか。

もちろん会社ごとに違うと思います。
ある会社はインナーブランディングのために、
またある会社は社員のモチベーションアップのために、
社員間や部署間・営業所間のコミニケーションを補強するために、
などそれぞれの目的のため、工夫を凝らして社内報を発行しているかと思います。

ところで、日本初の社内報とはどんな目的で発行されたんだろうと思いまして、ちょっと調べてみました。

日本で最初の社内報は、明治のころ、1902年に発行されたと言われています。
その社内報を発行した会社は現在の日本生命保険。

「生命保険制度」事業が日本でも浸透しはじめたころで営業所間の連絡や毎月の契約数の発表の場として社内報を発行していたようです。今でいう営業所間のコミュニケーションの強化・情報の共有、また契約数の発表は社員のモチベーションアップ、そのような目的で発行されていたのではないでしょうか。

その翌年、1903年に現在のクラシエホールディングスの兵庫支店が「兵庫の汽笛」という社内報を発行しました。

当時、低賃金・長時間労働という環境で働いた従業員のために工場内に託児所を開設したり、福利厚生も整えたそうです。その一環として社内報を発行し、社内のコミュニケーションの充実をはかったのではないでしょうか。従業員の娯楽になるような記事も掲載されていたといいます。

社内報を使って福利厚生制度の認知度アップなどに使われていたのかもしれません。もしかしたら社員の方にお子さんが誕生した、結婚した、などに対するお祝いのメッセージなど載せていたのかも。

当初は兵庫支店だけの発行だったのが評判を呼び全社へと拡大し、全社員とその家族や地域の役場にも配布したそうです。

今からおよそ120年も前に社内報が発行されていたとは驚きです。
そして当時から社内報が担う役割自体はあまり変わっていないように感じます。
それぞれの会社がもつ課題解決のための一助として社内報は受け継がれています。
皆様の会社でも社内報の目的を再確認してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
伊藤 慎一

1969年、愛知県名古屋市出身。有限会社ゴルゴオフィス 営業部長。

2000年「有限会社ゴルゴオフィス」を現代表と立ち上げ、20年以上デザイン製作に携わる。

2018年 紙の社内報制作専門サイト「社内報製作・相談ドットコム」をオープン。
社内報作りの相談窓口として年間100件ほどの社内報、広報誌などのデザイン製作から印刷までを担当。出版物や販促物のデザイン製作の経験を活かし、社内報担当者の方々が少しでも負担を軽減できるよう取り組んでいる。全国の小学校・中学校・高校のPTA広報誌制作をサポートする「PTA広報誌アドバイザー」としても活動中。
趣味はカメラ。お客様との打ち合わせに行く度に何気ない風景の写真が増えている。

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